Bohemian Rhapsody

クイーンの結成からライブ・エイドまでを描いた映画「ボヘミアン・ラプソディBohemian Rhapsody)」。とにかく楽しみにしていたので公開初日に観てきました。

普段あまり映画を観ないからかもしれませんが、実は映画のプロモーションのノリってどうも好きになれないというか馴染めません。映画そのものは楽しみにしていた一方で、この映画の宣伝も、胸アツとか号泣とかってなんだかなぁと内心ちょっと思っておりました。ポスターのコピーも「魂に響くラスト21分」とあって、「21分て中途半端な数字やし長いし、なんやそれ」とか思っておりました。しかし胸アツはともかく号泣はその通りだったし、「21分」の意味も観れば納得です(とはいえノリが苦手なことに変わりはないんですけどね…)。

 

以下、一応ネタばれにもなるのでご注意ください。

 

 

21分ていうのは、ライブエイドのステージをほぼ再現していて、それがラストに流れるからなんですね。ライブエイドのクイーンといえば、「全イベント通じてのベストアクト」、「奇跡の復活」などなど伝説にもなっているファンにはおなじみのステージですが、逆に言えばそれだけ凄いステージがオリジナル版でちゃんと映像化されていて、DVD(や、なんならYouTubeででも)で手軽に観られる状態なのに、役者さんたちを使って再現する必要があるのかな?と正直ちょっと思っていました。確かに予告編で観たクイーン4名役の役者さんたちはびっくりするほど似ていて真に迫っていたけど、とはいえライブエイドなんて再現したらかえって白けちゃうんじゃないのかな?と。

でも、観た方ならたぶん共感していただけると思うんですが、とんでもない誤解でした…。いやもう、製作陣の皆様に誤解を全力でお詫びしたいレベル。

まず再現度がハンパない。役者さんもすごいんですが、ピアノの上のドリンクの配置とか(ほかに読んだ記事によれば水道管のサビとかまで!)細部に至るまで再現されています。映画ならではの臨場感もあり、本当に自分がその場でステージを観ているような気分になります。そしてステージの合間、随所に挟まれるコールセンターの鳴りやまない電話、ライブエイドを中継している地元のパブ(多分)で肩を組みながらチャンピオンを歌うお客さん、そして何よりステージ袖のメアリーさんとジムさんの表情など様々なシーンが…ああもう、思い出しただけで泣きそうになる。。ハンパない再現度と、映画ならではの感動的な演出のいいとこどりとでもいうのか。ライブエイドをリアルタイムで観ていない私にとってはもはや映画の方がリアルかもしれないし、これを観ることであらためてあのステージの素晴らしさを痛感します(映画観たあと家に帰ってライブエイド見直した人きっとたくさんいると思う)。あと今まで意識したことなかったんだけど、フレディがバンドとして再起を賭け、メンバーに病気を告白し…という流れで当日歌われた歌詞を聴くと、今までとは全然違った意味を持って響いてきました。実際に彼がエイズと診断されたのは1987年らしいのでここは完全に創作なようですが、まあ映画ですし、変な言い方だけど演出としては最高のタイミングだったと思います。

特に目新しいエピソードがある訳でもないし、フレディが亡くなるシーンは描かれていないと聞いていたので、泣くとかはないだろうなぁと思っていたんですが20分間ボロボロ泣いてしまいました。ついでに言うならオープニングのRed Specialのファンファーレでいきなり涙腺緩みましたが…。

 

もちろんライブエイドに限らず、全編にわたる再現度の高さにはひたすら驚嘆なんですが、こういうのって似せれば似せるほど「茶番感」がかえって出てしまうこともあると思うんです。「所詮再現ドラマよね」的な。でもこの映画に関して、少なくとも私は全然感じませんでした。ファンの思い込みかもしれないけど。

 

もちろん、映画なので事実と違う点もいくつかあります。先に書いたエイズ診断のタイミングに加え、私はクイーンの歴史にそこまで詳しくないけど、例えばメアリーさんと出会ったのはもっと後のはずだし、ボヘミアン・ラプソディが発売になる前、初のアメリカツアーでFat Bottomed Girlを歌ってるのは時系列的にあり得ない。それにさも成功したかのように描かれているけど確かフレディは当時喉を痛めてそんなに好調でもなかったはず。何よりGameの頃までアメリカではそこまでは評価されてなかったんじゃないかなぁ。むしろ日本のいちファンとしては、羽田の熱狂お出迎えは少しでも触れて欲しかったかな、とも。とは言えフレディが振袖やお札みたいなのを壁に飾ってたり和柄のガウンを着ていたり、ブライアンが安定の漢字入り謎シャツを着ていたりと、随所で日本を意識して取り入れてくれていたのは嬉しかったです。

まあでも映画ですから事実を正確に反映する必要はないんだし、「あれ?」くらいに思ってもそれ以上気になることはなかったです。むしろ「今だから盛り込めるネタ」というかジョークが効いてたのも面白かったなと。例えばブライアンに対して「(クイーンやってなかったら)天文学博士になって誰も読まないような論文書いてただろう」と言ってみたり(クイーンやってたけど博士になっちゃったよ!)、ボヘミアン・ラプソディを「車の中で若者がヘッドバンギングしながら聴くような曲じゃない」と言ってみたり(もちろん映画Wayne’s Worldを意識しての発言でしょう)、思わず笑ってしまいました。

 

そしてそして、「役者さん似てるすごい」と何度かさらっと書いてきましたが、これももう奇跡レベルです。特にジョン・ディーコンとブライアン・メイは、デジタルリマスターされた本人の映像が紛れていても気づかないかもしれない。クイーンといえば、ブライアン以外は時期によって髪形や風貌が結構変遷していきますけど、どの時期も似てるってすごいなと。ジョンの目を細めた時の表情とか、ベースを弾いてる時の独特の身体の動きとかは「まんまジョン・ディーコン」だし、ブライアンの声やしゃべり方も「まんまブライアン・メイ」。演じたグゥィリム・リーさんのことをブライアンが「僕以上にブライアン・メイ」みたいに言ってたこともあるけど、ご本人も観てて不思議な気持ちになったんじゃないかなぁ。強いて言えばロジャーが一番似てなかったけど(まああのレベルのイケメンを見つけてくるのは至難の業なんでしょうね…)それでもライブエイドの頃にはもうロジャー・テイラーにしか見えなかったです。ドラムスティックを振り上げるときの仕草とかもそっくりでしたしね。そしてフレディ。色々と特徴的な方なので物まね対象としてもポピュラーですけど、当然ながらそんなレベルは軽く超越してました。ライブエイドなんて、仕草の一つひとつまで完璧。相当研究されたんだろうなぁ。演じるラミ・マレックさんは決して造形として似ているわけじゃないのに、時々フレディ・マーキュリーが降りてきたんじゃないかって瞬間がありました。予告ではそれぞれ似てるところを選りすぐってフラッシュで映してたのかな?とも思ってたんですが、見事に全編完璧でした。メイクとか撮影技術とかももちろんあるんだろうけど、体格や声など持って生まれた物も含めて、よくぞまあピッタリな人たちを見つけてくれて、更に彼らが完璧にプロフェッショナルな仕事をしてくれたなぁと思います。SNS見てると、ブライアンが彼らを可愛くて仕方ない様子が見て取れますけど、いやー、そりゃ可愛いでしょうよ!私も全員まとめて抱きしめたくなったよ!って感じです。抱きしめませんけど。この映画、長年構想はあるものの何度も頓挫してきたと聞いていますが、まさに今このタイミングで、このキャストで実現するまで神様がストップかけてたんじゃないかとすら思ってしまいます。

 

と、以上1回観ただけの感想なのでおそらく拾いきれてないネタも多々あり、例えばカメオ出演してるらしいアダム・ランバートさんとか全然判らなかったしそんな余裕もなかったんですけど、まだ何度か観に行こうと思っているので頑張って見つけたいと思います(その前にネットで探してネタバレしちゃいそうだけど)。今の気分としては1人でしみじみ静かに観たいので声出し上映はパスかなぁて感じですが、ライブエイドをより臨場感たっぷりに観れそうなScreenXは少し遠いけど行こうかと。何回観るつもりなんでしょうね。3日経ってだいぶ落ち着いてもまだこのテンションですからね…。

NCIS: ニューオーリンズ (S2E6)

Insane in the Membrane / 陰謀

レッド・ドレス・ランの日、ケルシー・ウィーヴァー2等兵曹が合成麻薬フラッカで幻覚を見た末、塔から落下して死亡。フラッカにより1週間ですでに3人の犠牲者が出ており、ケルシーは4人目だった。ブロディとソーニャは彼女と共に街に遊びに出たソフィア・ヴェレス兵曹からフラッカを買った相手の情報を聞くことに。(スーパー!ドラマTVサイトより引用)   

 

夏のニューオリンズは蒸し暑さで観光客の足も遠のきがちなのか、イベントも少なめです。ミュージシャンも多くが世界各地の夏フェスに出稼ぎに行ってしまいますし(まあ5月の屋外フェスでも相当暑いんだから8月はよそで働きたいよね…)。そんな閑散期の8月に開催される数少ないイベントが本エピソード冒頭のRed Dress Run。こちらによれば、要は日ごろ飲んだくれて運動不足ぎみな人たちがたまには体を動かそう!という趣旨で8月第2土曜日に行われるチャリティランなんだとか。運動不足の人が真夏の昼にいきなり走って大丈夫なんだろうか…しかもドリンク片手にって、アルコールだよね。タフだなぁ。そしてなぜ赤いドレスなんだろう。

ランの開始地点は、通常はMarigny地区のCrescent Parkなようですが、本エピソードではルイアームストロング公演(Louis Armstrong Park)でした。前話(S2E5)でパーソンズの勇み足で殺し屋を逃がしちゃって、代わりにRoss Pを捕まえた場所ですね。

NOLAチームの皆さん、そしてハミルトンまで赤いドレスを着て登場です。女性陣が素敵なのは言うまでもないですが、キングは身体のラインを惜しげもなく見せるようなピタピタのドレスに生脚、ラサールも背中の大胆に開いたドレスと男性陣も負けてません。一方でセバスチャンはクラシックなドレス。これはこれで彼らしくて可愛かったですよね(私も自分が着るなら断然こっちだな)。そうそう、気になっていたラサールの胸毛ですが、バッチリありました!やっぱりS1では剃ってたのかな…って、なぜそんなに胸毛にこだわる。

ハミルトンはドレス姿で司会をしながら市長選挙のアピールもばっちり、NOLAチームも一同苦笑いです。この後それなりにシリアスな展開になって行くんですが、ボスや議員もドレス姿でイベント楽しんじゃうノリは、NCISの中でもニューオリンズならではな気がします(ギブスやヘティがドレス着て参加するとは思えない…)。

 

そして参加者一同が走り始めてしばらくしたところで事件発生。銃を持った男に追われていると助けを求めていた女性(ウィーヴァー兵曹)が、フレンチクオーターのど真ん中の建物に逃げ込み、屋上から飛び降りて亡くなってしまいます。

飛び降りた現場はこちら。

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Chartres StとSt. Louis Stの角あたり。右側の建物はS1E14で銃撃事件のあった最高裁判所です。事件があったのはこの写真とは反対側のRoyal St沿いですが。

そしてウィーヴァー兵曹が飛び降りた建物は、Napoleon Houseでした。Napoleon Houseとはフレンチクオーターの老舗レストランで、もともとはナポレオンの逃亡先として用意されていた当時のニューオリンズ市長邸宅です。結局ナポレオンはその前に亡くなってしまい、ここに住むことはなかったのですが。日本語の解説コラムも発見。このお店は私も行ったことありますが、老舗といっても敷居が高い感じではなく、一人でも気軽に入れました。雰囲気もいいのでお勧めです。

 

と、冒頭はご当地ネタそれなりにあったんですが、ここから先は特になかったので一応あらすじだけ備忘的に書いておくと、結局ウィーヴァー兵曹を追っていたという「銃を持つ男」は存在せず、フラッカという最近ニューオリンズに出回り始めた合成麻薬による幻覚でした。中国系の組織で製造されたフラッカは「113」という地元ギャング(たぶん実在しないと思います。関係ないけど数字名のギャング多くないですかね)に卸されていたようですが、ドラッグが売られていたパーティ会場の使用許可を出していたのがハミルトンの助手だったり、彼の管轄下でドラッグが出回っていたりと、市長選に不利な材料が出揃ってきます。

捜査によってフラッカの元締めのDNAは採取できたものの、その人物は各連邦機関が「ゴースト」と呼ぶ謎の存在であることが判明。逮捕できた113のリーダーを利用して、パーシーが得意の潜入捜査でゴーストとの取引を持ち掛け、ちょっと危ない目に遭ったりはしましたが無事ゴーストを逮捕できました。裏で糸を引いていたのはハミルトンの対立候補のシング。ゴーストらをお金で釣ってハミルトンの管轄下にフラッカを出回らせ、選挙戦を有利に運ぼうとしていたのでした。ハミルトンにしてみれば敵が自滅して市長の座をちゃっかり手にできて結果オーライでしょうか。彼も決して清廉潔白じゃなさそうなだけに、運のいい奴め…という感じです。しかし限りなくグレーで、捜査官のキングとは犬猿の仲なのに、街を守るためにいざと言う時はタッグを組んで協力し合い、貸しだの借りだの言い合ってるこのポジション、おいしすぎです。

ちなみに犯人のシング、インド系のルイジアナ州知事(Bobby Jindal)をちょっと意識してるのかなーなんて思いました。ニューオリンズはリベラル系が強そうなので、ゴリゴリ保守派の彼は憎まれ役でしょうし。

 

サイドストーリーとしては、麻薬使用者に対するパーシーの厳しい態度の背後には、幼馴染が麻薬で命を落としたり疎遠になってしまったりという悲しい過去があったとか、ブロディに送られ続けている謎の写真をセバスチャンが解析したところ未解決事件の検証サイトにたどり着き、ブロディ妹の死は実は(事故ではなくて)殺人だったという書き込みがあったとか、いろいろ小出しにされているので今後進展がありそうです。特にパーシーは、過去と向き合うことを決め、疎遠になった幼馴染と(間接的にではあれ)連絡を取っていました。ブロディは妹が亡くなってから眠れない…とロレッタに話していたけど、2人の話しぶりからしてロレッタが大家さんてことはもう知ってそうな感じでしたね。

New Orleans : City of Stories @ ナショナルジオグラフィック

我が家のHDDは「ニューオリンズ」「ニューオーリンズ」をキーワードに自動で番組を拾ってくれるんですが(というか私がそのように設定してるんですが)、たまたまスカパーの無料放送日にナショジオチャンネルのドキュメンタリーが重なってくれました。

このキーワードで拾われる番組は大半が旅番組ですが、それ以外は音楽やスポーツ(セインツ、ペリカンズの試合がたまに放送される)、ニューオリンズが登場するドラマや映画などです。日本の旅番組は(一部のNHKドキュメンタリーなどを除けば)取り上げる場所などほぼ決まっててどれもあまり差がないんですが、これはアメリカ製作の番組だからか、ナショジオさんが頑張ってくださったのか、ちょっと一風変わった感じで面白かったです。ちなみにアメリカのナショジオのサイトはこちら。

news.nationalgeographic.com

調べたらOffbeatの記事でも番組が紹介されてました。市政300周年記念の番組でもあったらしく、アメリカでは今年の4月に放送されていたようです。

 

どうせなら英語で観たいなと思って副音声で観てましたが、わりと解りやすい英語だったので、ほぼ理解できたんじゃないかと思います(個人的な感覚では、英語の聞き取りの難易度は「映画>ドラマ>ニュース>ドキュメンタリー」な気がする)。

1時間の番組にいろんなトピックを詰め込んでいたので駆け足感は否めませんが、それでも短時間のわりにそれぞれの内容が結構濃くて面白く、ニューオリンズもまだまだ知らないことがたくさんあるなぁと感じました。

 

まずは音楽の話題。ここはさすがにあまり目新しい話題はなかったですが、Derrick Tabb(Rebirth BBのスネアドラム担当)のインタビューなどを通じてRoots of Musicの紹介がありました。トレメの音楽文化に触れてくれる番組、なかなか珍しいんじゃないでしょうか。ファンドレイジングのイベントにはGalacticもチラッと映ってました。珍しいと言えば、「この街で音楽をやる人は、必ずしも演奏者ばかりではない」ということでDJ Soul Sisterのインタビューも。彼女のステージはまだ見たことないんですが(というかDJってそもそも何してる人なのか自体あまり解ってないんですが…CDJは自分でも何度かさせていただいたことあるんですけどね)、お名前はしょっちゅう耳にしているのでとても興味深かったです。

 

そして壁画アーティストのBrandon "BMike" Odumsの紹介。Travis Hillの壁画描いた方なんですね。というか他にもちらっと映った彼の作品、滞在中いくつか目にした覚えがあります。彼のStudio BEはMarigny地区にあるようなので、次の訪問時にはぜひ行ってみたいなと思いました(こうやって行きたいところが増えていく…)。

 

そして、Katrinaで流された家の廃材で家具を作る職人Alexさんの紹介。主にBargeboard(バージボード)という木材を使って家具を作ってらしたのですが、このボード、アメリカ北部で採れた木材でできており、蒸気船ができる前はこの板で船を造ってニューオリンズに物を運んでいたそうです。荷下ろしを終えた船は戻ることなくニューオリンズで解体され、建材として転用されたとのこと。で、Katrinaで被災して壊れたこれら家の廃材を家具として再生し、地元の家やバーなどに売っているそうで、Bargeboardが3度目の役割を与えられているとのことです。(以上、私のヒアリングが間違っていなければ)

Bargeboard Houseとして紹介された家、確かにこういう家ニューオリンズにたくさんあるなぁ、と。見ててワクワクしてました。

 

続けて、ニューオリンズの楽しみといえばお酒!ということで、地元の女性バーテンダーAbigailさんの紹介。彼女は北部(多分ニューヨーク)から移住されてきたそうで、頭に花を飾り腕にユリの紋章のタトゥーを施した朗らかでチャーミングな女性。ニューオリンズにいると「自分が自分でいられる」ということで気に入って移住してしまったようです。確かに、ニューオリンズって不思議な解放感があるんですよね。といっても私は休暇中に非日常を過ごしているからかな?と思ってたんですが、どうなんでしょう。

 

でもってお酒といえば食です。ここではPo-Boyが紹介されました。一般的にPo-BoyといえばBennie & Clovis Martinというレストラン経営者の兄弟が、路面電車ストライキ中に、スト中の労働者たちに配ったサンドイッチが由来とされています(Martin兄弟が労働者を「貧しい人たちPoor boys」と呼んだのが「Po-Boy」になった)。ところが、Po-Boy好きすぎマニアのPicayuneの記者さんが調べたところによると、そのエピソードよりも前にルイ・アームストロングがPo-Boyを食べたという記録もあるらしいですね。この記者さん、当時のMartin Brothersを知るお爺さんと今も定期的に会ってはPo-Boyを一緒に食べてるとか最高過ぎませんか。こういう人もこういう話も大好きです。

 

そしてニューオリンズ言えばやっぱりMardi Gras。といってもここもさすがナショジオさん、Mardi Gras Indiansの紹介です。さすがに目新しい話は特になかったですが、スーツの製作現場なども少し映ったりして面白かったです。

 

最後はBaby Doll のダンサーMillisiaさん。忘れられかけていたBaby Dollの歴史を、現代風にアレンジしてよみがえらせたとのこと。メイクも服装も一瞬ちょっとびっくりしますが、もともと女性をエンパワーする目的だったと聞いてなんか色々納得。確かに、男性受けなんざ1ミリも気にしちゃいねぇ!感が見た目からもダンスからもひしひし伝わってきます。 さっき書いた「自分が自分でいられる」じゃないけど、日本でまじめに生活してるとどうしても「いい年して派手なメイクとか…ミニスカートとか…」とついつい思っちゃいがちですが、好きな格好して好きに生きたらいいんだよなぁと思わされます。まあ私はメイクもミニスカートもそもそも興味がないんであれですけど、それでも違うことで無意識に「世間」に遠慮してるところってあると思うので、そういうのから解き放たれる気がするのも、ニューオリンズの魅力なじゃないかなと思います。実際生活したらどう感じるのかはわかりませんが…どうなんだろう。

 

冒頭にも少し書きましたが、まだまだニューオリンズ知らないことたくさんあるし、行ってない場所もたくさんある。あらためてこの街の魅力や奥深さを感じられる番組でした。ああ、早くまたニューオリンズ行きたいなぁ。

Neville Brothers最後の録音?

多分FacebookTwitter経由でなんだけど、Terrence Higginsさんのインタビュー記事をたまたま見つけて読んでました。Take Me to the Riverという音楽プロジェクトに関する内容で、現在このプロジェクト名義で全米各地をツアーしてるのはGeorge PorterさんなどのSNSでなんとなく知っていたのですが、もともとはメンフィスを紹介するためのドキュメンタリー製作プロジェクトだったのが2014年にはツアーや教育プログラムに発展、現在はニューオリンズにフォーカスして継続しているのだそう。来年(2019年)アルバムを発売予定で、現在は絶賛ツアー中です。ヒギンズさんはハウスバンドを勤めているのですが、出演者のラインナップはヒギンズさんやポーターさん以外にもアイヴァン(敬称略)やイアンくん、Dirty Dozen Brass Band、Lost Bayou Ramblers、Big Chief Monk Boudreaux、79ers Gang(7thと9th Ward代表って意味だったのね! 知らんかった!)などなど超豪華で、日によってIrma ThomasやDr. Johnの曲なんかもやったりするそう。これが音源化されるだけでもニューオリンズ音楽ファン的には十分ひとつの大きなニュースです(直接関係ないけどSnoop DoggYes We Can Canも気になる。そして記事では触れられてませんがおそらくダズンのギタリストとして、新村さんも参加されているようです。以前ご本人がFacebookに投稿されてました。こういう場に日本人ミュージシャンが関わっておられるのは嬉しいですね!)。

 

で、ヒギンズさん、インタビュー途中で更にすごいものをぶっ込んできました。

Higgins also appears in the project with Dirty Dozen and the reunited Neville Brothers (recorded prior to Charles Neville's death in April) on the forthcoming album, including the Aaron Neville song, "Hercules," and "a couple of Wild Tchoupitoulas songs." "That was a moment we captured," says Higgins of getting the Nevilles together. "It can't happen again."

…要するに、チャールズ兄さんが亡くなる前に再び集まったNeville Brothersとダズンの録音にヒギンズさんも参加しており、(来年)発売予定のアルバムにも収録されるんだと。アーロンさまの歌うHerculesと、あとWild Tchoupitoulasから2曲。「貴重な瞬間を捉えたよ。もう二度と起こらないことだからね」とヒギンズさん。

 

…まじか! ま じ で す か ! !

 

もうね、二度見どころか十度見くらいしましたよ。英語読み間違ってないよね?妄想で無理矢理都合よく解釈してないよね?と。でも受験英語よろしく一語一句分解する勢いで注意深く読んだ結果、どうもやっぱりそういうことらしい。

ただ、ネヴィル兄弟の録音にダズンが参加してるのか、ダズンとネヴィルは別物としてそれぞれにヒギンズさんが参加してるのか、私の貧しい読解力ではどっちにも取れそうな感じなのですが、文脈からして前者かなぁ。

そりゃね、色々思うところはありますよ。ダズンが悪いとは言わんけどここはネヴィル兄弟のバンドで(マクニさんとかさぁ)演って欲しい気持ちはあります。ヒギンズさんには非常に申し訳ないけど、Willie Greenじゃないのか…とか。あと選曲も、個人的にはWild Tchoupitoulas好きすぎるしおそらくシリルさまボーカルなので嬉しいけど、最後になるならOne Loveとかこう、ファンの涙腺を正面からぶっ壊す感じのも少し盛り込んで欲しいかな、とか。

…でもね、もうそういうのどうでもいいです。

あの4人が、最後にもう一度集まって演奏して歌ってくれた、しかもそれが形になって世に出て私たちの耳に届く、もうそれだけで十分です。ありがたき幸せ。発売遅れてもいいから必ず出してくださいね。

 

ていうかこんなすごい話をサラッと話しちゃってるけど、これって大ニュースじゃないんですかね。ニューオリンズ音楽ファンじゃなくても、Neville Brothers最後の録音となればそこそこニュースバリューありそうなもんだけど。私が知らなかっただけで既にどこかで発表されてたのかな。とりあえずざっと調べた限り少なくとも日本の音楽メディアで取り上げられてる感じじゃないので、ささやかながらここに書いてみました。というか嬉しすぎて書かずにいられなかった。どうか1人でも多くのネヴィルファンの型に届きますように。ヒギンズさん、貴重なお話をありがとうございます。

 

なお、Take Me to the Riverのオフィシャルサイトはこちら

色々調べてたらメンフィスのドキュメンタリーは今年日本でも劇場公開されてたみたいですね。全然知らんかった。Blu-rayもサントラCDも発売されてます。こっち方面の音楽はあまり詳しくないんだけど、Mavis StaplesやNorth Mississippi Allstarsも出てるようなので気になります。

 

メンフィス版が日本に来たということは、順調に行けばニューオリンズ版もそのうち公開されるのかな。このペースだと4年遅れで入ってくるみたいだから、待てずに米版買っちゃいそうだけど。とはいえオフィシャルな日本公開というのは別の嬉しさがあるので期待して気長に待つことにします。

 

 

…で、最後に話変わるけど、Neville Brothersの録音(録画)といえばNevilles Foreverですよ。

2015年5月にSaenger Theatreで行われた、ネヴィル兄弟としては最後のライブ。いろんな方がゲストで出られているのでいわゆるネヴィル兄弟ワンマンではないのですが、ジャズフェス期間中だったこともありニューオリンズの有名どころが集結、司会はArthel Nevilleさん(アーティ兄さんの娘さんでFOXでキャスターなさってます)と、それは豪華なイベントでした。公式にカメラも入っており、映像もリリースされると当時のニュース記事には書かれていたはずなんですが、気がつけば3年半経過。ずっと待ってるんですけどね…。全然関係ないとは思うんだけど、これを機に発売してくれませんかね……。

 

NCIS: ニューオーリンズ (S2E5)

Foreign Affairs / 捜査協力

焼けたトレーラーハウスからオーストラリア海軍、ラクラン・コルストン大尉の黒こげになった遺体が見つかる。彼は人事交流プログラムでアメリカ海軍、ブラッド・ライダー大尉と交代で、ライダーのトレーラーで生活していた。検視の結果、コルストンは刺殺されたうえに人さし指を切り取られ、証拠隠滅のため火をつけられていた。(スーパー!ドラマTVサイトより引用)   

 

ちゃくちゃくと内装工事が進むキングのバー。実は、かつてお母さんが歌っていた”Old Trutone”というお店だったんですね。そして内装も当時を再現しようとしている。連れてこられたローレルも懐かしさに感激してました。

ところでキングの元妻リンダ(ローレルの母)には新しくボーイフレンドができたようです。バーや仕事もいいけど、パパもいい人見つけろと言わんばかりのローレル、親が離婚してあまり時間も経ってないのに、すぐにそういう風に切り替えられるもんなのかな〜とちょっと思ってしまいました(いいとか悪いとかじゃなく)。

 

今回の被害者はオーストラリア海軍のコルストン大尉。人事交流でアメリカ海軍のライダーと交換で派遣されてきた。のはいいんだけど、だからって同じ家に住むもんなのか。そしてその家がトレーラーって。アメリカのドラマを見ていると(特に貧しい人設定とかでなくても)トレーラーで暮らしている人が結構出てきて、ああいうのって住民票とかどうなってるのかといつも不思議です。そうかと思うと貧しい人設定なのに(少なくとも日本の感覚では)結構広いアパートに住んでたりして、アメリカの住宅の感覚っていまだによくわかりません(キングだってある意味ホームレスだし)。

 

それはともかく、事件捜査のためにオーストラリア海軍のパーソンズ捜査官がやってきて、合同捜査をすることに。自称完璧主義のパーソンズ、NOLAチームの下調べをしていたようですが、セバスチャンはMIT出身だったのですね。本家マクギーの後輩? まずはコルストンの任務絡みで捜査を進めようとするパーソンズですが、彼女の周囲を振り回す感じにキングは若干イライラしています。

 

ロレッタの検視で、コルストンは刺殺されで指を切り落とされた後に火を付けられたと判明。同様の未解決事件から、殺し屋を雇っての犯行と思われる。パットンが裏サイトで同様の手口で犯行を請け負う「ルイジアナ南部限定の殺し屋」を見つけて(そんなの本当にいるのか…)偽の依頼を持ちかけます。お金の引き渡し場所はルイ・アームストロング公園(Louis Armstrong Park)。パイロット後編のラストシーンもここがロケ地でした。しかしここでもパーソンズの早合点で殺し屋らしき人物を取り逃がしてしまい、代わりに捕まったのがなんとRoss P。数週間前に出所して便利屋をやっており、ゴミ箱からゴミ箱へ封筒を移動させるという胡散臭い仕事を引き受けている最中だったと。パーソンズに対して、キングお怒りです(確かに観ててちょっとイラっとする人ではある)。

 

取り逃がした人物はケーシーという(川向こうにある)Algiers地区在住の男で前科も多数。家に行くと爆発物など置いてあり、やはり殺し屋っぽい。しかしそこにあったのはコルストンではなく、代わりにオーストラリアにいるライダーの写真。コルストンはライダーと間違われて殺されたのか。ケーシーのノートには、「ライダーのトレーラー」、「Dauphine Stにある職場」、「Rampart StにあるBlack Pennyというバー」の3つの住所が書かれていた。Dauphine Stにある職場、ドラマではLogistics Officeとのことでしたが、実際にはRecruiting Officeがあるようです(ただし現在は閉鎖されている)。

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なんと、Vaughan'sのすぐ近く! 近くまでは行ったことあるはずだけど夜だし全然覚えてない。。

そしてBlack PennyもN. Rampart Stに実在するバー。ここでライダーの恋人シェリルが週3日歌っているとのことですが、サイトを見る限り特にライブスケジュールとかは公開されておらず、実際にはお酒を飲むのがメインの普通のバーなようです。場所は先ほどのルイ・アームストロング公園のすぐ近くで、なかなか良さげな雰囲気。

バーのシェリルに話を聞きに行くと、最近Sugar Wellsという男がライダーを探しにきたらしい。彼はギャンブルの胴元で、ライダーからお金を取り立ててはいたが殺し屋ケーシーとの接点はない。一方でケーシーはコルストンの指をオーストラリア宛に送っていた。実は依頼人はライダーで、ギャンブルによる借金を逃れるために自分の「身代わり」を殺させたのか? さらにライダーを調べようとするが、すでにオーストラリア当局に拘束されてしまい話ができない。俺の事件を乗っ取るな!と怒ったキング、ついにパーソンズを捜査から外してしまいます(別にパーソンズ悪くないと思うんだけどな…)。

行き詰まりかと思いきやRoos Pがいい仕事(?)をして、ケーシーの残金受け取り場所が判明。Crescent Community Poolとありましたが実在はしないようです。行ってみるとケーシーは殺されてプールに投げ込まれていました。携帯のメモリーカードからは、コルストンとシェリルの親しげな写真が何枚も。シェリルはコルストンを知らないと嘘をついていて、実はライダーと遠距離になってから寂しくて、コルストンと深い仲になったんだそう。なんだかなぁ。そして自分が好きになった人たちに次々悪いことが起こる…と男運の悪さを嘆くシェリル。ここでピンときたキングとパーソンズシェリルに協力を依頼して真犯人を捕まえます。犯人はシェリルのピアノ奏者ルーク。実はずっとシェリルが好きだったのに振り向いてもらえず、彼女の恋人に次々と危害を加えていたのでした。借金も、カードを乗っ取って作っていたみたいです。こわっ…! ちなみにルークを捕まえた場所(彼の家?)は、ストリートビューだと木が邪魔で見えづらいですが、おそらくここですね。

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フレンチクオーターからは川向こう、Algiers Pointのすぐ近くです。たぶん少し歩くとミシシッピ川の向こう側にフレンチクオーターが見渡せる、なかなかいい場所なんじゃないかと。

 

パーソンズにイライラしっぱなしなキングでしたが、途中で彼女の弁護士時代の身の上話に懐柔されたのか態度が軟化、最後はむしろ何だかいい感じになってました。ローレルは彼女とくっついて欲しそうな感じだったけど、距離を考えるとさすがにないかなー。

そしてRoss Pは、ラサールの口利きでキングのバーの雑用係として雇ってもらえることに。今度こそ更生できるといいですね。

Zydefunk @ Blue Mood, Oct. 24

Live Magicから3日後、Zydefunkの単独公演行ってきました。本当は2日間行きたかったんだけど、仕事の都合で2日目のみ。それすら大遅刻で開演を30~45分ほど回ってしまいました…涙。

まあ、ブッキングしてくださった方に文句を言うとかじゃないんですが、場所がねぇ。一応東京ど真ん中の築地で、こぎれいなオフィスビルの1階と良さげな立地なんだけど、どこの駅からも遠くて解りづらい。ついでに家からも職場からも相当遠い…。しかもド平日の公演とあって、正直私もパスしようかなー(ていうか現実問題行けるの?最後まで観て帰れるの?)と、ギリギリまでチケット取らずにおりました。で、ようやく直前にeplusでチケット買ったら整理番号なんと1桁。…ええっ?! Live Magicの会場やライブハウスで直販もしてたとはいえ、1桁って。大丈夫?? つい先日も、日本の某往年の大スターが客入りの悪さから「契約上の理由」とライブをドタキャンする騒動があり、まあそれはないにしてもガラガラだったら申し訳ないしもう来てくれなくなっちゃうかもしれないし何より悲しませたくない! 「これは遅刻だろうが何だろうがとりあえず行かなきゃ!!」と俄然使命感にかられてしまいました。あと単純にCharlieさんに「水曜日に行きます!」と言った以上約束を守りたいというのも。向こうはどうせ覚えてないだろうけど、しょーもないとこ義理堅いんです。有限不実行がいちばん嫌いなの。

 

で、そんな不安がよぎりつつも遅れて会場に入ったら、小さいお店ですが9割は埋まっており、盛り上がっていたので一安心でした。

で、結論から言ってもう、めちゃくちゃ楽しかった!!! 前半セットはあまり観れていないですが、後半はニューオリンズルイジアナもの連発で、チャーリーおじさんのキャラ好きすぎるしタズくん超かわいいし、Live Magicのステージももちろん良かったけど、単独公演観ると観ないとじゃ全然印象違ってただろうなーってくらい良かった。というわけで、少し迷ったけどほんと行ってよかったです。久しぶりにニューオリンズのライブバーに行った時のあの気持ちを思い出させてくれました。チャーリーさんありがとう。あなた最高だよ(Live Magicの感想とのテンションが違いすぎる)。

 

とはいえここまできてようやく気付いたんですが(遅い?)、どうやら今回の一連のZydefunkライブ、特に単独公演は圧倒的にTazくん目当ての方が多いんですね。ニューオリンズ好きの方々もあくまで目玉はJon Clearyて感じであまり話題にしてないし、実際単独公演までいらした方も少なかったんじゃないかな。それは別にいいんですが(まあ、「もったいないー!」って気持ちはあるけど)、なんか「Tazくんをブレイクに先んじてこんな小さな会場で観れたこと」をしきりに有難がる人たちの会話が結構聞こえてきて、そういうもんなのかなぁと。確かにTazくんは若き天才ギタリストで将来も楽しみなんだろうけど、「今ここで観れたことの価値」って本来ずっと先にしか判らないものだし、何よりその「価値」なんて客観的なものに過ぎなくて、別に将来彼がブレイクしようとしまいと今の彼の演奏が素晴らしくて観てて聴いてて楽しい気分になれるなら、そっちの方が大事じゃないかと思うんですけどね。

まあ何でもいいんですけどね。

 

とは言うものの、ギターのことはよく解らない私でさえも、彼は華のあるギタリストだなぁと感じました。それにまだやっと声変わりしたばかりですって感じの声で歌う歌も素敵だし、やっぱり若いってその時しか持てない最強の武器だなと。Facebookには「(東京滞在中に)ディズニーランド絶対行く!」とか書いているのがあまりに可愛らしく、もはや親戚の子を見守るおばちゃん状態。無事行けたのかな。日本楽しんでくれてたらいいなぁ。

なんか彼を見ていると、路線は違うけど出てきたばかりの頃のDerek Trucksもこんな感じだったのかな〜と思わされます。よく知らんけど、あどけなさも残る若い天才ギタリストという点で。つまりTazくんも将来は年上の嫁もらってクマおじさん化するのかな。ショーティくん路線で、イケてる青年の未来の方が想像つくけど。

 

でもTazくんも確かに素晴らしいけど、やっぱり私はニューオリンズ推しのCharlieおじさん推し。今日は黒い帽子だったので可愛いハーフアップは見れなかったけど(っておじさんのハーフアップに何を期待してるんだ私は)、これはこれでお似合いでした。そしてベースの弦が絡みそうな絶妙な長さの髪、見ててハラハラするし本人も気になるのか時々かき上げてて、なんで切らへんのやと思うんだけどやっぱり美学なんですかね〜。クリスミューレおじさん程ではないけど時々ブンブンしてたしな。そこはかとないメタルおじさん臭がたまらなく素敵です。何より今更言うまでもないけどベースめっちゃカッコいい。5弦ベースは絵的にも萌えるし。基本ドラマー好きですけど、ベーシストさんも捨てがたいですね。

 

ライブ後半は、ドラムのジャマールさんもニューオリンズの人ということで、ネヴィル兄弟やミーターズなどの曲をやるよ…とVoo Doo、Metersメドレー、Blackbird Special(ホーンなしバージョンて初めて聴いたかも)。そしてYou are my sunshine(チャーリーさんのベース1本での演奏。すごい素敵だった!)〜Jambalaya。で、本編最後はCome Together、これも一応Metersか。なんて贅沢なセットリスト! Voo Dooって割とマニアックな選曲な気がするけど、色気があって良かったなぁ(チャーリーさん、たまに意外とセクシーなんだよね。意外とって失礼か)。「僕は歌があまり上手くないから…」と謙遜してらしたけど、結構味のある声だし私はわりと好きです。だいたいニューオリンズは上を見ればキリがないだけで、あのベース弾きながらあれだけ歌えるってすごいことじゃないでしょうか。そしてジャマールさん、最初は髭と上腕二頭筋くらいしか印象になかったけど(酷い)、Blackbird Specialとか演るとやっぱりニューオリンズの人でした。なんと日本は6回目らしい。多分私は初めて観るけど、誰と来たんだろう。ちなみにチャーリーさんは2回目。毎回freak outし過ぎて眠れないらしい。夜遊びしてて寝ないのか単に眠れないのかは不明ですが。そしてタズくんはもちろん、ギターのダニエルさんも日本初めてだったみたいです。ダニエルさんは今回タズくんがいたため全体的に影が薄めで残念だったんですが、グラミー候補にも上がったことがある名ギタリストさん。ちょっとシャイな雰囲気のイケメンなので、しかるべく売り出せば日本でもかなり人気が出そうな感じです。

 

Come Togetherの前にはタズくんが「これが日本で最後の曲だから、みんな立って聴いて欲しいな〜」と可愛くお願い。お客さんは年齢層高めなこともあり基本座ってたんですが、みんな彼にメロメロなので喜んで立ち上がってました。そしてチャーリーさんは「そうだよ!ニューオリンズのバーは椅子なんてみんな外に出して踊るんだぜ」と謎にマッチョな発言。いや、そうばっかりでもないと思うけど…おもろいなこの人。

おもろいと言えばアンコール、チャーリーさんは盛り上がって気分も良かったのか「何か聴きたい曲ある? できたら演るよ〜」とかなりご機嫌。ところが客席からGrateful Dead演って!と声がかかると「ごめん、無理」と速攻却下、Tazくんが構わずふざけて演奏始めたら(聞いたことあったけどタイトル出てこない)わりと本気で困ってました。かわええ。デッドはあまり聴かないのかな(ちょっと意外)。ニューオリンズものとかリクエストしたら演ってくれたんでしょうか。ああいう時、咄嗟にリクエストって思い浮かばないんだよなぁ。Fiyo on the BayouとかHey Pockey A-Wayとか、言えばやってくれたのかな…今更だけど聴きたかった。

 

終演後はまたサイン会でしたが、Tazくんのブロマイドにサインとかもやってて、アイドルか!って感じでした(まあある意味アイドルだけど)。私はブロマイドは興味がないしCDも既にサイン頂いたので参加しませんでしたが。

 

次の日に帰国すると言っていたので、今頃皆さん太平洋の上なはず。とても楽しい気分にさせていただいたので、彼らも日本滞在を楽しんでくれていたらいいなと心から思います。これを愛国心というのかわかりませんが、やっぱり日本を気に入ってくれるとすごく嬉しいし、また来たいなと思って欲しいので。

まあでもその前に私が先にニューオリンズ行くよ! って知らんけどね!!

というわけでZydefunk、また現地で観たいミュージシャンが増えてしまいました。

Live Magic! / Jon Cleary Trio

さて、Jon Cleary Trioです。トリオといっても、今回はfeaturing Nigel Hallなので4人編成。4年ぶりの来日だそうで、私も前回のニューオリンズ訪問時には残念ながら彼を観ることができなかったので、そのくらい久々だったようです。でもその間に2枚もアルバムを出し(しかも1枚はグラミー授賞!)、NCIS:ニューオーリンズにも何度か出ていたので、あまりそんな感じはしませんでした。

がっつり観たかったので私にしてはだいぶ早めに行ったんですが(35~45分前くらい?)、既に最前2列くらいは埋まってました。すごいなー。まあ、3列目くらいだったので余裕で観れたし問題なかったんですけどね。しかもバンドメンバーご本人たちがサウンドチェックに出てきて、When You Get Backのコーラスなんかも軽くリハしたりして得した気分。開演前からお客さん盛り上がってました。

 

で、メンバーです。Key, Vo: Jon Cleary、Ba: Cornell Williams、Dr: A.J. Hall、Key: Nigel Hall という編成。てか、まーたドラマー代わってるし!

全然知らない方だったので軽く調べたところ、正確にはAlex Joseph Hallというお名前らしく、Facebookページインスタアカウント発見。ニューオリンズをベースに、最近はJon ClearyやKhris Royalなどと一緒に演奏されてるぽいです。会場でお会いしたお知り合いの方と、Tony HallやNigel Hallとは親戚関係なのか?なんて話にもなったんですが、人種も違うので(A.J. Hallさんは白人)おそらく他人でしょう。

感想としてはまあ、Jon Clearyのお眼鏡にかなったニューオリンズドラマーですから当然相当にハイレベルなんですけど、悶絶するほどすごいドラマーってわけでもなかったかな。もっとも、毎回すごい方たちばかり起用してくるので、聴く方も相当ハードル上がっちゃってるってのもあります。

 

しかしなー。これは昔からずっと気になってるんだけど、なんでこんなにドラマーが次々代わるんだろう。ベースは基本Cornell Williams一択なのに(一時期James Singletonだったけど、あれはアップライトの人と演りたかったんだろうということで説明がつきます)。ギターも、入れるときはBig D一択なのに。

ドラマーさんは私の知ってる限りでもJellybean、Raymond Weber、Eddie Christmas、Doug Belote、Terrence Higgins各氏。今回で少なくとも6人目です(しかしあらためて錚々たるメンバー)。なんならレコーディングによっては自分で叩いてるのもあるので、それも含めると7人? 相当ドラムにこだわりがあって「この人!」と決められないのか、何か他に理由があるのか…。まあ、「次のドラマー誰かな~」とわくわくする楽しみがあるのでこれはこれでいいんですが、Jonのドラマー問題(?)は私の「ニューオリンズ七不思議」の1つでもあるので(あと6つは知らん)、いつか解明できないかなぁと思っています。

 

ライブは新作のタイトルチューンDyna-Miteで始まり、新旧カバー織り交ぜのいつものJon Clearyのステージ。あぁ~、やっぱりいいなぁ。単独公演でフルで聴きたかったなぁ! 事前にお腹周りに貫録が…との情報をいただいてましたが、お腹に限らず全体的に少し大きくなられてました。物理的に。そして初めてバンドで来日された頃(もう10年以上前かな)は英国紳士風情なオーラもあったんですが、今やすっかりニューオリンズのオッサンですね(褒めてます)。ただ今回は髭を剃り髪も短めだったので、割とこざっぱりしてました。髭も長髪も個人的には全然OKなんですけどね。

バンド的には正直なぜナイジェルさん呼んだ?ってくらいに彼の見せ場が少なかったのが残念といえば残念。でもまあ、クリアリーさんてわりと自分が目立ちたいタイプだと思うので、せっかくの自分名義の公演で同じ鍵盤楽器の人をわざわざそんなに立てないか、という思いも。実はステージ真ん中に最初からエレキギターが置かれていて、ひょっとしてタズくんがゲスト出演でもするのか?と一瞬思ったんだけど、ご本人が3曲ほど披露してくださいました(Boneyard、21st Century~、あと1曲知らん曲)。ステージ真ん中に立って披露された渾身のドヤ顔を見ていると、せっかくの自分名義の公演で若手スターをわざわざ以下同文。キーボードってどうしてもステージの端になるもんね。たまには真ん中立ちたいよね。しかし私はギターのことはよく解りませんが、あのBonnie Raittのお墨付きとかつてどこかで聞いたことがあります。実際、少なくとも素人耳には他のすごいギタリストさん面々にも全然遜色ない感じでかっこよかったです。ショーティくんのバンドといい、ニューオリンズのミュージシャンの多くは普通に複数の楽器を自在に演奏するし、歌もなんだかんだ上手いのがすごいですよね。総ザ・バンドみたいな。違う?

アンコールも入れて1時間半くらいかな?なんだかあっという間過ぎでした。しつこいけど、やっぱり単独公演もやって欲しかった…。次の来日の際にはぜひお願いします。ていうかその前に次こそはニューオリンズで観たい!(実は何度も行ってるのに彼の演奏を現地であまりちゃんと観たことがない)

 

終演後はサイン会。配信でしか持ってなかったGo Go Juiceを買ってサインいただいてきました。しかし彼よりもPeter Barakanさんのサインの方が長蛇の列だったのが正直びっくり(そういや昔2人でやったトークショーの時もそうだったな…)。

私はPeter Barakanさんご自身には特に興味がなくラジオも聴いたことがないのですが、彼がらみのイベントに行くと、音楽知識やマニア度でマウンティングをかましてる信者さんたちの会話が結構聞こえてきて正直不愉快で面倒くさい気持ちになるので極力行かないようにしています(念のため、Peterさん個人には負の感情はないどころか、この手のイベントなどでお話を伺えば面白いなぁ!と思うし、私が個人的に交流のあるPeterさんのファンはとてもいい方ばかりです)。今回も最初は迷ってたんですが、やっぱり久しぶりのJon Cleary観たいしZydefunkも観てみたい!という気持ちに負けて足を運びました。まあ不愉快な会話が聞こえなかったといえば嘘になりますが、それを差し引いても余りある楽しさでした。今後も多分トークイベントなどの類に行くことはないですが、今やニューオリンズからミュージシャンを招聘してくださる貴重な存在であることに変わりはないので、このフェス来年以降も続くといいなーと思っています。