NCIS: ニューオーリンズ (本家S11E19)

Crescent City (Part II) / ニューオーリンズ支局 [後編]

ニューオーリンズの湿地で特権キラーの手口による死体が発見され、犠牲者は増えるばかり。ギブスたちは模倣犯の仕業だと考えて捜査を進めていたが、特権キラーとして投獄されたロータの手紙をダッキーが分析したところ、ロータが元捜査官マクレーンに罪を着せられたと主張していたことが分かる。本物の特権キラーが生存中である可能性が浮上したことから、ギブスとプライドは真実を探るべく元フェド5の捜査官ベッツを訪ねる。(FOX Japanサイトより引用)


ふと思ったのですが、原題のCrescent Cityってどういう意味?という方もいらっしゃるのかなと。
これは、ニューオリンズの愛称です。ミシシッピ川に沿った街の形が三日月(Crescent)に似ていることからこう呼ばれています。ちなみに、ニューオリンズにはBig Easyという愛称もあります。ニューヨークはBig Apple、シカゴはWindy Cityなど、アメリカの都市には愛称が付けられることが多いですが、そのひとつですね。

 

冒頭で、ブロディがガツガツと朝ご飯をいただいているのはMother'sというレストラン。前編で、フォーネルも朝ご飯を食べたと言及していたお店ですね。ミシガンとかあんまり食べ物美味しくなさそうだから(偏見)感動したんだろうなー。ニューオリンズには朝ご飯たべられるカフェがたくさんあって(終日朝食メニューを提供しているお店とかも結構ある)本当に美味しいんですが、結構なボリュームです。毎朝あんな食事をしてるわけじゃないだろうけど、身体にはあんまり良くないかも。。

一方、車でバイユー(bayou、湿地帯)の現場に向かうギブス・ビショップ・ロレッタ。ビショップに「ハーバード(出身)?」と訊かれた時のロレッタの答えが"I traded in the crimson for the purple and gold"。字幕では単に「ルイジアナ州立大学」となっていましたが、直訳すると「クリムゾン(ハーバード大学のシンボルカラー)を、紫と金(ルイジアナ州立大学のシンボルカラー)に交換した」ということなので、要するに転校したんでしょうね。超名門であろうHarvard Medical Schoolを去って南部の田舎町に来たのは世間的にはもったいないのかもしれませんが、遊びに来て気に入ってそのまま居ついてしまったロレッタの気持ちは解りすぎます…。続けてTigers(ルイジアナ州立大学フットボールチーム)の話もチラッと出ましたが、今後はアラバマ州立大学出身のラサールも交えて、カレッジフットボールネタが時々出てきます。アメリカってフットボール人気だよねー(私はいまだにルールが全然わからない…)。

DCオフィスでは、ビショップからトニーへヴードゥー(Voodoo)の人形が届きます。ヴードゥーとは、ニューオリンズや西アフリカ、ハイチなどに広がる民間信仰です。ニューオリンズへはハイチ経由で入ってきたのか(ニューオリンズは文化的に「カリブの最北端」などとも言われる)、あるいは奴隷つながりで西アフリカ経由で入ってきたのかよく知りませんが、市内にはミュージアムや儀式用?のハーブなどを売るお店があり、いまでも割と身近なようです。過去にはNCIS本家やBONESなどでも、ニューオリンズヴードゥーを扱ったエピソードがあったはず。

ところで箱を開ける前に、トニーとマクギーで中身を当てようとしていましたが、その時挙がった「ビーズ」は、マルディグラのパレードで、フロート(山車)から観客に向かって投げられるプラスチック製のビーズのことです(実際はマルディグラじゃなくても何かしらパレードがあるとビーズが投げられますが)。

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マルディグラ・ビーズ

トニーが服を捲り上げる仕草をしたのは、女性がビーズ欲しさに服を捲って胸を見せるからなんですね。なのでマクギーが「あれ違法じゃないの?」と心配していた、と。マルディグラ期間中のフレンチクオーターでは黙認されていると聞いたことがあります(真偽のほどは不明)。映像でしか見たことないけど、色気はあまり感じず殺気立ってる印象でした。男性目線だとまた違うのかも。

そしてニューオリンズオフィスで事件について話すラサールとブロディ。ラサールがバリバリ食べていたチップスはZapp'sという地元ブランドのもの。このチップス、ニューオリンズだとスーパーやらドラッグストアやら至る所で売られてて、ケイジャンスパイス味なんかもあって結構美味しい。普段ポテトチップスはなるべく食べないようにしてますが、滞在中は解禁してラサールのようにバリバリ食べ、お土産にがっつり買って帰ってます(そして一瞬で食べ切ってしまう)。
LEGOで色んな建物を作るなんて話もしてましたが、ラサールがブロディに見せたのはスーパードームニューオリンズフットボールチーム、Saintsのホーム球場)、他にもキングのセリフによるとプリザベーション・ホール(市内の有名なコンサートホール。主にトラッド・ジャズが演奏される)なども作ったそうですね。ただこのLEGO設定、その後全然出てこないのでパイロットで消えたようです。
パイロットで消えたといえばモルグで働く変人ホッブス。見事なニューオリンズピアノを弾くとことか悪くないんですが、モルグでピアノて、Hawaii Five-Oのマックスの二番煎じ感は否めない…。それに彼に代わってレギュラー放送で登場するセバスチャンが個人的には大当たりなので、まあ結果オーライかなと。

その後ドイル殺害現場付近で聞き込みをしようとするニューオリンズチーム。怖がって口を閉ざす住民に「お礼を出せば?」と提案するラサールですが、それに対するキングの答えが「Waffle Houseのクーポンならあるよ」と。市内外に幾つかある朝ご飯レストランのチェーンなようですね。前回のElizabeth'sに今回のMother's、そしてWaffle Houseと、キングの朝食めっちゃ充実してそう…。

話はすっ飛ばして、終盤ブロディの正式な赴任が決まった時にラサールが渡したのが「百合の紋章(fleur de lis)」をLEGOで作成したフレーム。ラサールの言うように市のシンボルマークで、市内の至る所で見かけるし、このシンボルを形どったお土産物もたくさん売られています。先述のSaintsのマークでもあります。ちなみに「百合の紋章」と言う名称ですが、実際にはアイリスという花を形どってるらしいですね。なお、このシンボル自体はニューオリンズ固有というわけではなく、例えばイタリアのフィレンツェなど、他の都市でもシンボルとして使われているようです。

さて、最後ギブスがDCに帰る前、キングたちと美味しい昼食を食べた後でくつろいでいる公園はルイ・アームストロング公園(Louis Armstrong Park)です。公園内には名前の通りルイ・アームストロング銅像が立ち、ニューオリンズ出身のゴスペル歌手、マヘリア・ジャクソン(Mahalia Jackson)の名を冠したホールや、マルディグラ・インディアンのTootie Montanaの記念碑などがあります(インディアンの話は超長くなるのでまたいつか…)。何より、かつて黒人奴隷たちが唯一自由行動を許された日曜日に集まって故郷の音楽を演奏したコンゴ・スクエア(Congo Square)があります。マルディグラでは黒人系のクルーKrewe of Zuluのパレードがこの公園を通過しますし、一見普通の公園ですが、特にアフリカン・アメリカンニューオリンズの音楽や文化の原点とも言える場所です。
 

そしてお決まりな「遺体発見!」「よし、いくぞ!」なラストですが、がっつりランチをしたにもかかわらず「Chubbie'sでチキン食べよう」という食いしん坊なキング。ミシシッピ川挟んで向こう側にあるフライドチキンのお店ですが、遺体が発見されたのもAlgiersという川向こうの地域なので、ちゃんと地理的にも合ってますね。

 

前編に続いてご当地ネタをふんだんに盛り込んだエピソードでした。
しかしほとんど食べ物ネタだったな…。