NCIS: ニューオーリンズ (S1E6)

Master of Horror / ホラータウン

 墓地で海軍のメラニー・ハーマン判事が遺体で発見される。死斑がないので大量に出血しているはずだが、遺体の周囲に血痕はなく、首に噛まれたような2つの穴があり、髪は赤く染められヴィクトリア朝のドレスを身に着け、その姿は「ドラキュラ」の最初の被害者ルーシーのようだった。(スーパー!ドラマTVサイトより引用)

 

ハロウィーンエピソード。ニューオリンズの得意分野(?)です。 

冒頭のシーンはCommander's Palace Restaurantの前。パイロット版前編で、フォーネルが昔行ったと話していたお店です。そしてS1E1によれば、おそらくキング夫妻が住んでいた(というか今もリンダが住んでいる)家のご近所。ニューオリンズの人気レストランランキングなどでもよく名前を見かけます。

キング夫妻といえば、久々のリンダ登場でした。素敵な人だなー。そしてキングの「調べ倒せ(Learn things)」は、リンダの口癖だったんですね。今もお互いを大切に思い合っているのに、だからこそ一緒にいられないという感じなのでしょうか。うーん、難しい。。

 

そしてハーマン判事の遺体発見場所は、おそらくレストラン隣のLafayette Cemetary No.1と思われます。ニューオリンズがホラー映画やドラキュラ映画などでよく使われるのは、この特徴的なお墓も理由の一つでしょうね。海抜が低く、大雨や洪水などで遺体が流されてしまうのを防ぐためにこのような形のお墓になったと聞いたことがあります。つい「だったら土葬辞めりゃいいのに…」とか思っちゃうんですが、当然文化や宗教の違いもあるし、何より墓地の観光ツアーができるなど、ニューオリンズの墓地は今や立派な観光資源になっています。

 

さて、ラサールはハロウィーン大好きなようで、随分おバカな仮装をするようですね。そして(結局行かなかったみたいだけど)ヴードゥー祭(Voodoo Fest)なるものを楽しみにしている。これ、おそらくVoodoo Experienceのことだと思います。毎年ハロウィーンの週末にCity Parkで行われる音楽フェスで、フレンチクオーターからアクセスもいいし、気候もいい時期だし、カレンダーが合えば文化の日と組み合わせて休みも比較的取りやすいんだけど、肝心のラインナップがあまり好みじゃないので行ったことありません(あんまり地元ミュージシャンが出演しない)。

 

その後ラサールとブロディが事情聴取に向かったのは、判事の職場であるベル・チェイス(Belle Chasse)の海軍連邦航空基地。Belle Chasseはニューオリンズの郊外で実際に軍関係の施設が多数あり、この番組でも今後たびたびロケ地として登場します。

(そういえばご当地ネタではないけど、判事の息子さんは"Junior at TCU"とのことなので、Texas Christian Universityの学生さんかな。ダラスにある大学なようですね。)

ここでダーン兵曹から、ハーマン判事は殺される前夜にGalatore'sでパーティに出席してたのでは、という情報を得ます。ここはバーボンストリート沿い、フレンチクオーターど真ん中の老舗レストランです。

 

場面は変わってモルグ。自称"horror nut(ホラーオタク)"なセバスチャン、やたらテンション高い。ニューオリンズ出身だというAnn Riceという作家さん、Interview with the Vampireの原作者なんですね(これもニューオリンズOak Alley Plantationで撮影されてたはず)。他にも色々この手の小説書かれているようです。ホラー苦手だし全然知らんかった。

 

で、キングがハミルトンを脅して(笑)出席者リストを手に入れ、それを元にラサールとブロディが調べていると、ダーン兵曹が捜査線上に。どうやらパーティ後に判事をストーキングしてたもののRoyal StとDumaine Stの角で見つかりそうになり、諦めてPatty'sで飲んでたと。Patty'sは、Pat O'Briensのことかな。ダーンのアリバイは確認できたけど、実際にRoyal StとDumaine Stの角に行ってみると、新たな遺体(エイブラム少佐)が発見される。当然Galatore'sからも徒歩圏内、ちゃんと辻褄合ってます。

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ハロウィーンの飾りがあるとないとで全然雰囲気違うけど、一応同じ場所) 

 

エイブラム少佐とハーマン判事のつながりを調べると、デニース・マードックという女性への暴行事件の裁判に行き着く。なんか免許証でがっつり住所映ってたけど(6115 Terpsichore St)、どうやら架空っぽいです。タープシチョア通り自体は実在するけど、番地が6000番台までもないみたい(良い子は人様の住所検索とか、ストーカーみたいな真似しないように!)。で、冤罪を主張し続けながらも7年服役し、3ヶ月前に仮釈放された容疑者はJohn Neville。要するに、判事の亡くなる直前の言葉は「Deville did this(悪魔(デヴィル)の仕業)」ではなく「Neville did this(ネヴィルの仕業)」だったと。まあ、あの状況であんな格好で言われたらDevilleと聞き間違えるのも無理ないかもしれない。でも悪役にネヴィルの名を使いますか(涙)。

(注:ご存じの方には釈迦に説法過ぎますが、Nevilleとは、ニューオリンズきっての音楽一家。グラミーも授賞しているNeville Brothersや三男Aaron Nevilleなどが特に有名ですが、彼らの子供世代もIvan Neville始め素晴らしいミュージシャンが多く活躍されています)

 

さて、ストーリー的にはここからが佳境ですが、ご当地ネタはここ以降特に出てこないので色々すっ飛ばすと、結局ネヴィル息子(ジェシー)が犯人でした。お父さんはデニースの事件も今回の事件も冤罪だった。虐待を受けたことで現れた息子の二重人格が、本人格のジェシーを守るために父に罪を着せた、と。ホラー小説好きの父の犯行に見せかけるために随分凝った犯行でした。冤罪で7年も服役したのは気の毒だけど、息子にひどい虐待をしていたようで、父もたいがいな人だった。悪役ネヴィル親子…。しかし二重人格って随分強引な展開だったけど、要するにハロウィーンにかこつけてドラキュラ、フランケン、ジキルとハイドとてんこ盛りしたかったのでしょう。

 

ところでSamuel Wilkins博士、ブロディを気に入ったようですね。ブロディの仮装(Freudian slip)、失言(slip)と下着のスリップ(slip)をかけたのかな?以外の意味はサッパリ分からんかったですけど、なんか頭のいい人同士通じるものがあったようです。